所属するタウンスペースWAKWAKにおいて、12月から3月までの約4か月間にわたって取材いただいた「ただいま〜と言える子どもの居場所づくり」の放送日が決定しました。
昨年の放送では、富田地区の「ただいま~と言える子どもの居場所づくり」として、ぐんぐんサポーターの幸重忠孝さん(NPOこどもソーシャルワークセンター代表)を迎え、当法人の学習支援教室をはじめ二つの子ども食堂などの取り組みを追っていただきました。
今回は、その第2弾。高槻市立第四中学校の中学生がこどものひとりぼっちの課題を考える授業として地域に参画する様子を追っていただきました。
スタジオ進行は幸重忠孝さん、関ジャニ∞横山裕さん、ぺこ&りゅうちぇるのみなさんです。
是非、ご覧下さい。
●NHK総合 1チャンネル 4月22日(日)午前10時05分~48分
「課題解決ドキュメントふるさとグングン! ひとりぼっちのいない町
大阪府高槻市富田地区Part2」
●2018年度 目標
「社会的起業家として包摂(地域共生社会)の具現化~」
2018年度がいよいよスタート。昨年1月より一般社団法人タウンスペースWAKWAKの事務局長に着任し、今年度(3月理事会決定、5月正式選任)からは業務執行理事兼事務局長として経営者として本格的に働かせていただくことになりました。
また、ありがたいことにこれまでの二つの大学に加え、今年度から関西大学の人権問題研究室の委嘱研究員にも任命していただきました。研究のテーマは「部落差別の実践的課題解決」、よりコアな部分へと携わらせていただきます。
法人の事業面では昨年の着任早々、幸重さん、NHK全国放送さんからお声を頂き「ただいま~と言える子どもの居場所づくり事業」が3カ月にわたる取材を受け「地域魅力化ドキュメントふるさとグングン」にて放映いただきました。また、その続編もこの間取材いただき、4月に第2弾が放映予定となっています。
法人の財政面では、社会的企業のビジネスモデルを創るため2021年をめどに「基金・助成金中心の組織から事業収入中心の組織へ」という目標を掲げ、おかげさまで今年度の決算見込み時点でその方向が一定カタチとなりました。次は、いかにこのカタチを持続的、安定的なものにしていくのかということと社会的企業の運営のノウハウを次の世代へと時間をかけていかに渡していくのかが課題です。
いよいよ本格年度がスタートします。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
(生き方のスタイル)
〇地域:「子どもから高齢者 包摂型のまちづくり」
<一般社団法人タウンスペースWAKWAK 業務執行理事 兼 事務局長>
○社会:「部落差別の実践的課題解決」
<関西大学人権問題研究室 委嘱研究員>
「人間関係トレーニング・ソーシャルワーク」
<平安女学院大学キャンパスソーシャルワーカー>
「コミュニティ活動論」
<薫英学園 大阪人間科学大学社会福祉学科非常勤講師>
〇個人:「環境教育の領域で人と人 人と自然をつなぐエンパワメントの場づくり」
<環境教育事務所COT 主宰>
<それぞれの目標・方針>
■地域 「子どもから高齢者 包摂型のまちづくり」<一般社団法人タウンスペースWAKWAK>
おもしろいもので、組織の経営者になると組織の重点課題がそのまま自らの方向性とリンクします。以下は今年度の事業計画の重点課題。
〇財政基盤の安定化₋持続可能な社会的企業₋
これまで(2012年法人発足から2016年度まで)の「助成金、基金中心の財政基盤」からの変革を図るため「事業収入、寄付金収入中心の財政基盤」への移行を掲げ、一定の財政基盤の安定化が図られてきた。その成果をふまえ、2020年を目途に安定的かつ継続的な事業運営体制を確立する。
〇新たな公共を担う専門性の担保と多職種連携のためのノウハウ
市内外の多職種さまざまなノウハウをもつ人材や大学の研究者、ベテラン世代を発掘し、法人運営はもとより様々な事業への参画につなぐことで多職種連携基盤のノウハウと人脈、新たな公共を担うための専門性の担保を図る。
〇次世代の育成
①重点1 大学との連携
近隣の大学と連携を図る中で大学生をはじめ若年層の人材を発掘し事業への参画につなげながら、まちづくりを活性化していく。
②重点2 若年層の長期的な育成
さまざまな事業を安定的に運営していくため事業担当制やインターンの受け入れ、役割の委譲など経験年数や段階に応じ長期的な若年層の育成を行う。
〇地域が長年培ってきた包摂の文化×地域共生社会の風
富田地域が長年培ってきた包摂の文化を基盤としながら厚労省が掲げている「地域共生社会」の風をつかみ、子ども分野で実践しているセーフティネットの仕組みをまちのあらゆる課題をもつ人たちを支える仕組みへと5か年で進化させる。
①重点1 包括的相談支援体制の確立
制度や教育、地域からこぼれ落ちがちな層や複合的な困難を抱えるケースの解決のために多職種が連携して支援を図る仕組みを構築する。
②重点2 社会貢献プロジェクトの立ち上げ
近隣施設と連携し社会貢献プロジェクトを発足し、制度のはざまに陥る子どもたちの重層的な支援構築をはかる。
③重点3 多職種の連携基盤づくり
縦割りを超え、丸ごとの支援を図っていくために地域、家庭、学校、行政、大学、企業との多職種連携のネットワークを事業の実践を通じて構築する。
●外に発信することで部族全体の一助となること
スプレッド:地元に帰ってからまちづくりに携わる中でいつも考えていたのは、今こうして地元で創っている実践を外に発信することで他の地域にとっての課題解決のための一助となること。それを強く願ってきた。その意味では、視察の受け入れや講演への講師派遣、メディアで発信いただくなど多様な形で実践を発信したい。
■社会 大学‐人の育ちに携わること・研究‐
〇「地 人が長年培ってきた教育、まちづくりの実践を言語化し、発信すること」
新しく今年度から任命いただいた関西大学人権問題研究室の委嘱研究員として、最も行っていきたいのは、「部落差別の実践的課題解決」のため被差別部落という地域が長年培ってきた教育、まちづくりの実践を言語化し発信すること。そこには、現在の「子どもの貧困」をはじめとする様々な社会課題の解決のノウハウが蓄積されていると確信している。
〇人間性:平安女学院大学や大阪人間科学大学で人の育ちの部分に携わらせてもらいながら感じているのは、専門職の要素の一つ、教員や保育士、社会福祉士としての「人間性」の部分を育んでいくこと。
〇当事者性を生かした支援:学生の中には様々な背景を生きてきた学生ともたくさん出会ってきた。そんな学生には当事者性を生かした支援者になっていってくれたらという思いがある。
●チーフとして自らのイノベーション
〇物語を引き継ぎ、次の世代へとつなぐために‐サンダンス‐
一昨年、昨年と多くのつながりの助けの中で2年目のサンダンス(アメリカ先住民ラコタ族の最も過酷といわれる伝統的儀式)を終えることができた。自分自身の人生においてこの部分からの生き方の学びは非常に大きい。次は3年目。そこにはこの間キーワードとして浮かび上がっている「地 人が長年培ってきた物語を引き継ぎ立つ」という言葉がある。
きっと「地 人が長年培ってきたストーリー」に触れることでより深く根を伸ばし深みが生まれるだろうと思う。
法人の経営者である今、組織のイノベーションと自分のイノベーションは確実にリンクしている。
常にマイノリティの側に立ち、地、建物、人の物語を引き継ぎ、新たなものをカタチにしていくために。
2018年度もいよいよスタート。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
12月5日(火) 「ただいま~と言える子どもたちの居場所をつくる」プロジェクト2017が始動
3月の立ち上げ講演会と富田版子ども食堂「わくわく食堂」、そして4月から新たにスタートした子どもたちの夕刻を支える場「ただいま食堂」の取り組みをふまえ、次年度に向けた新たな居場所づくり事業がスタートしました。
今日は夜7時から校区の30を超える関係団体への呼びかけとあわせて「ただいま~と言える子どもたちの居場所をつくる」プロジェクト2017を開催。
会議ではこの1年の取り組みをパワポを使いながら説明、学習支援わんぴーす、子どもたちの夕刻を支える場「ただいま食堂」のボランティアのみなさんから関わる中で見えてきた課題等を出し合っていただきました。
会議には立ち上げにご尽力いただいた子どもソーシャルワーカーの幸重忠孝さんも最初から最後まで同席いただき子どもたちにとって安心できる居場所としての条件づくりについても示唆いただきました。
次年度に向けた新しいプロジェクトは地域・家庭・学校・行政+大学・企業と四中校区ゆめみらい学園との協働コラボ。
第四中1年生「いまとみらい科」の中で中学生自身が「自分たちにとっての居場所づくり」を考え、子ども食堂への参画を通してまちへの提言を行おうという取り組みです。
「まちの未来に笑顔とつながりの虹をかけよう」がキャッチフレーズです。
来年2月24日(土)には2回目となる共生型の富田わくわく食堂を開催。
3月10日(土)には地域福祉ラウンドテーブルとして「子どもたちの居場所づくり実践報告会」を計画しています。
なお、この一連の取り組みは4月に放映された「ふるさとグングン」に続いてNHK全国放送局からの取材を受けることとなりました。
アメリカ・サウスダコタ州 先住民ラコタ族の居留区へのスタディツアー
企画の出発点
おかげさまで2017年5月、17年前21歳当時からの念願の夢であったアメリカ・サウスダコタ州先住民ラコタ族の居留区へのスタディツアーをタウンスペースWAKWAK事業として実施することができた。
スタディツアーの様子をフェイスブックなどであげているともっと詳しく知りたいというお声をたくさんいただいたので、まずはこの企画の出発点からあげていきたいと思います。
様子はこちらのページ(一般社団法人タウンスペースWAKWAK)をご覧ください。
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1. 企画の出発点
今回企画をしようとする企画者である岡本(法人事務局長)は高槻富田地域という被差別部落地域に生まれ育ち、21歳当時にアメリカ先住民ラコタ族の居留区を訪れ、以後毎年訪れる中で16年間という親交を築くに至った。ラコタ族は長くサウスダコタ州という壮大な大自然の中で平原の先住民として独自の自然観や伝統的儀式を守り生きてきた。しかしながら、彼らの現在の状況は、長く続く白人からの迫害と差別の歴史の結果から虐待やアルコール依存、差別、若者の自殺率の高さなど世界各地のマイノリティにも共通する差別の不利益の悪循環という様々な困難な状況がコミュニティに存在する。ただ、その中にあっても、伝統的な生き方を大切にする人たちはアメリカ先住民権利回復運動への参画やコミュニティでの地域改善のための地道な活動、独自の伝統的儀式を通して、自らのアイデンティティや誇りを取り戻していた。特に様々な困難を抱えるラコタ族の若者たちがセレモニーやコミュニティの力によってエンパワメントされる姿を長年の親交の中で見出してきた。
そのマイノリティとして生きる彼らの誇り高く生きる生き方と出会うことで自らもエンパワメントされる体験とアイデンティティ(ルーツ)を見つめる機会を得ることができた。
その中で、同じようにマイノリティの人たちがこのような出会いを通して、自らのルーツやアイデンティティ、生き方を見つめる機会と自らがエンパワメントされる場をツアーという形で創りたいという夢をもつにいたった。
2. スタディツアーの目的
そのような経過から、以下をスタディツアーの趣旨とする。
ツアーでは壮大な大自然の中で独自の自然観や伝統的儀式を守りながら生き、また長く続く白人からの迫害や差別の歴史の中にあっても、アメリカ先住民権利回復運動やコミュニティでの地域改善のための様々な活動や独自の伝統的儀式を通して、アメリカ先住民としてのアイデンティティを守り生き抜いてきたラコタ族と出会うことで、参加する一人一人が自らのルーツやアイデンティティ(生き方)を見つめ、また、マイノリティとの出会いからエンパワメントされる機会とする。
3.スタディツアーの3つのテーマ
①ラコタ族が生きる壮大な大自然を経験し、その中で守ってきた独自の自然観や考え方に触れる。
②様々な困難な状況を経ながらもマイノリティとしてたくましく生きる人たちと出会う。
③長く彼らが守ってきた伝統的な儀式に触れる。
4.その他
・彼らの生活や文化に土足で踏み込むことはしたくないので毎年、車1台(定員6名)をめどに実施する。
・不特定多数に募集を行うと旅行業法にふれるおそれがあるため原則、当面は法人に携わってくださっている方々を中心にツアーを開催する。
事務局長として所属している組織(一般社団法人タウンスペースWAKWAK)での企画・運営事業「ただいま~と言える子どもの居場所づくり」@高槻富田地区がこの度、NHK全国放送「地域魅力化ドキュメントふるさとグングン」にて放映されました。
番組のコンセプトは、地域づくりの達人が地域に入り、地域住民とともに課題解決に取り組んでいくというもの。この間、達人こと幸重忠孝さん<幸重社会福祉士事務所›からは子どもの居場所づくりの実現に向けて様々なアドバイスやお知恵をいただきました。また、NHKの担当ディレクターさんは、2月から4月の約3か月にわたって日々現場に入ってくださり、課題解決に向けた子どもたちや住民の方々の生き生きとした姿を映していただきました。また、子どものプライバシーはじめ細やかなご配慮もいただきました。
ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
NHK全国放送「地域魅力化ドキュメントふるさとグングン!(2017年4月30日(日)午前10時05分~10時48分 総合テレビ1チャンネル)
(http://www.nhk.or.jp/chiiki/program/170430.html)
2017年6月より先進的なまちづくりをされている大阪府箕面市にある(特活)暮らしづくりネットワーク北芝さんのスーパーバイザーとして微力ながら携わらせていただくことになりました。
主に受託されているらいとぴあ21地域教育課さんの部分に携わらせていただきます。
実は、北芝さんとはご縁が深~~く。
思い起こせば幼少期(小学生の時期)に子ども会活動にて交流させていただき、大学卒業後のフリーランス時代にもキャンプ活動や中学生のトレーニング、読み書き(識字)の講座にも何度も呼んでいただき、そして、また、今回独立後のタイミングで携わらせていただきます。
なんと今回打ち合わせに来ていただいたスタッフの方がその小学生時代に交流で会っていた!!という事実が判明笑 また、そのころからお世話になっているIさんに早速お電話すると喜んでいただきました。ご縁は面白いものです。
おそらく、こちらのほうがたくさん学ばせていただくことになると思いつつ、微力ながら務めさせていただきます。
番組放送のご案内
この2月から4月中旬までの約2か月間にわたって取材いただいていた一般社団法人タウンスペースWAKWAKの「ただいま~と言える子どもの居場所づくり事業」ですが、その放送日が決定いたしましたのでご案内させていただきます。
番組のコンセプトは、地域づくりの達人が地域に入り、地域住民とともに課題解決に取り組んでいくというもの。この間、達人こと幸重忠孝さん<幸重社会福祉士事務所›からは子どもの居場所づくりの実現に向けて様々なアドバイスやお知恵をいただきました。また、NHKの担当ディレクターさんは、日々現場に入ってくださり、課題解決に向けた子どもたちや住民の方々の生き生きとした姿を映していただきました。また、子どものプライバシーはじめ細やかなご配慮もいただきました。
ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
地域側の受け入れ法人となる当法人(タウンスペースWAKWAK)も微力ながらご協力させていただきました。皆様ぜひご覧ください。
NHK全国放送「地域魅力化ドキュメントふるさとグングン!(2017年4月30日(日)午前10時05分~10時48分 総合テレビ1チャンネル)
(http://www.nhk.or.jp/chiiki/program/170430.html)
一般社団法人タウンスペースWAKWAK
事務局長 岡本工介
●2017年度 目標
「社会的包摂をとどける社会的企業の経営者としての挑戦」
2017年度がいよいよスタート。この1月より一般社団法人タウンスペースWAKWAKの事務局長に着任し微力ながらも働かせていただいております。
1月の着任早々、助成金のご決定をいただき「ただいま~と言える子どもの居場所づくり事業」に着手、ありがたいことに某大手テレビ局から取材のお話を2本頂き息つく暇もなく微力ながら走ってきた。
そして気がつけばもう4月、約1年間の準備?をへて本格的な年度がスタート。
ありがたいことに事務局長(実質的な経営者)であることでその大きな責任とともにビジョンの具現化をもっともしやすい状況に変わったのを日々感じる。そこには、礎をつくってくれた多くの人たち、この地が長い年月をかけ培ってきたストーリーがあってこそ。
法
人の経営者としてのチャレンジは社会的企業としてのビジネスモデルを創ること。社会的企業が持続的に社会貢献事業をしていこうとするときに、その夢をもちつづけ事業体として存続していくために財源、ランニングコストの見通しと組織のマネージメントが本当に大切。
夢やビジョンがなければ走れないけれど、夢だけでも走れない。
多くのNPOが頭を悩ませるのもそこ。そのビジネスモデルを創るというもっとも難しいけれどチャレンジのし甲斐のあることに挑戦するのがこの数年。
いよいよ本格年度がスタートします。
(生き方のスタイル)
〇地域:子どもから高齢者 包摂型のまちづくり(トランポリンの役割をする地域創造)
<一般社団法人タウンスペースWAKWAK 事務局長>
○社会:人間関係トレーニング・ソーシャルワーク
<平安女学院大学キャンパスソーシャルワーカー>
コミュニティ活動論
<薫英学園 大阪人間科学大学社会福祉学科非常勤講師>
〇個人:環境教育の領域で人と人 人と自然をつなぐエンパワメントの場づくり
<環境教育事務所COT 主宰>
<それぞれの目標・方針>
●社会的企業としての持続的なカタチの構築
・ビジネスモデルの構築:社会貢献事業を行いながらもそこで事務所経費や人件費をあげていくビジネスモデルを確立することでその時々の政治情勢に振り回されることのない法人を創ること。これが今後10年の最も難しくやりがいのあるチャレンジ。そのために寄付金、助成金中心から事業収入中心の組織へと財政基盤を変革すること。
・マンパワーの発掘:先進的なまちづくりの多くは地元の住民やご年配の方々と学生を融合しながらまちづくりの活性化を図っている。おかげさまで大学での足場があることですでに2つの大学からご協力をいただける道が生まれ始めた。様々な社会貢献事業に大学生の参画を促すことで富田に様々な人たちが集まり、また、学生にとっても実践から多くの学びを得る場を生み出すこと。
・「ただいま~と言える子どもの居場所づくり事業」:まず着手し始めたのは「子供の貧困」をテーマにした事業。2014年から行っている学習支援わんぴーすの実績を継承しつつ、先日の富田わくわく食堂(こども食堂)と富田ただいま食堂(ケア付き食堂)の2つの柱の実践化。その中でさらに次の方向(高校生の居場所、シェルター構想)も見据えていく。
●外に発信することで部族全体の一助となること
・スプレッド:地元に帰ってからまちづくりに携わる中でいつも考えていたのは、今こうして地元で創っている実践を外に発信することで他の地域にとっての課題解決のための一助となること。それを強く願ってきた。そこに今回、某テレビ局が取材に入ってくださったことは本当に大きい。だからこそ、取材対応の窓口として協力をいとわず連絡調整をおこなうこと。
●大学‐人の育ちに携わること‐
・人間性:平安女学院大学や大阪人間科学大学で人の育ちの部分に携わらせてもらいながら感じているのは、専門職の要素の一つ、教員や保育士、社会福祉士としての「人間性」の部分を育んでいくこと。ここでは、「行動の背景にあるものに向き合い、寄り添える」人材が育っていけばという思いがある。
・当事者性を生かした支援:学生の中には様々な背景を生きてきた学生ともたくさん出会ってきた。そんな学生には当事者性を生かした支援者になっていってくれたらという思いがある。
●地域福祉グランドデザインのために‐学び続け常に進化し続ける‐
・昨年、それまでの2年間の通信制大学と実習、国家試験を通じて難関の社会福祉士を取得した。
・旅行業管理責任者:次なる目標は、21歳からの夢であるマイノリティへのスタディツアーを実現化するための旅行業管理責任者(国家資格)の取得。
・修士:そしてさらなる高みを目指してその後に修士の取得を目指すこと。それは、地域福祉のグランドデザイン構想のための専門性の担保と武器となる。
●チーフとして物語を引き継ぎ、次の世代へとつなぐために‐サンダンス‐
・昨年、多くのつながりの助けの中でサンダンスの初年度を終えることができた。次は2年目。この法人のチーフになることは小さな法人の事務局長になるというだけでなく、この富田という地が長年培ってきた物語をチーフとして引き継ぐということはわかっていた。この厳しい局面を受けて立ったうえで打開しビジネスモデルの構築と次の世代へ手渡せる仕組みを生み出すビジョンの獲得のために次のサンダンスがある。
法人の経営者である今、組織のイノベーションと自分のイノベーションは確実にリンクしている。
常にマイノリティの側に立ち、地、建物、人の物語を引き継ぎ、新たなものをカタチにしていくために。
2017年度もいよいよスタート。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。
11日に開催させていただいた「ただいま~と言える子どもたちの居場所をつくる」立ち上げ講演会に続き、富田子ども食堂オープニングイベントを午前11時から富田ふれあい文化センターを会場に開催させていただきました。
午前8時50分にボランティア要員が集合して、全体の流れと任務分担を確認。
地元の高槻第四中学校新2年生、平安女学院大・大阪人間科学大の学生さん、富田赤大路地域人権教育推進会議のみなさん、富田幼稚園・保育所、富田小・赤大路小・第四中学校の先生方、自治会・民生委員児童委員関係者、ボランティアグループひまわりのみなさん、そしてWAKWAK運営スタッフ等、総勢60名を超えるボランティアのみなさんが集まっていただきました。
11時から善太鼓のオープニングに続いて、四中校区テーマソング「今と未来」「アンパンマンの歌」「365日の紙飛行機」等を奥村美岐子さんのピアノ、吉田仁志さんのギター、トライアングルの手話で演奏。
参加している富田・赤大路小学校の子どもたちも一緒に舞台に上がって手話を交えて歌ってくれました。
オープニング後、就学前の子ども達を対象にした親子遊び「よちよちコーナー」、富赤人権推「手作り工作~パクパクコーナー」、第四中学校新2年生による「段ボールで遊ぼう」とに別れて遊びの時間。
その間に交代で、子ども食堂で「カレーライス」を提供しました。
食事準備のボランティアのみなさんは昨日からの仕込に続いての大奮闘。200食限定でしたが、参加者が余りに多くて途中でご飯を追い炊きするといううれしい悲鳴でした。
認定NPO法人フードバンクOSAKAからも食材の多くを無償提供いただきました。
また、濱田市長も多忙の中、お越しいただき激励いただきました。
オープニングイベントの締めくくりは、おなじみの「つるちゃんの街頭紙芝居」。
今日の延べ参加者は670名に達しました。
今回のオープニングイベントは春休み富田子ども食堂「とんだ わくわく食堂」として開催。だれでも参加できる共生型食堂として次回開催は夏休みを予定しています。
一方で、家庭に居場所のない子どもたちを対象にしたケア付き食堂「ただいま食堂」は学習支援事業と連携しながら「子どもたちの夕刻を支える場」として毎週1回夜の実施を計画しています。
今日は、幸重忠孝さんも一緒にご参加いただき運営にあたっての貴重なコメントもいただきました。
ご参加いただいたみなさん、そしてボランティアとしてイベント運営にご奮闘いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
(タウンスペースWAKWAKでの活動より)
3月11日(土) 「ただいま~と言える子どもたちの居場所をつくる」立ち上げ講演会を開催
東日本大震災から6周年の今日、午後1時半から「ただいま~と言える子どもたちの居場所をつくる」立ち上げ講演会を富田ふれあい文化センター小ホールで開催しました。
講演会には予想を超える156名の方にご参加いただき、80部用意していた資料を急遽増刷するとともに椅子も搬入しての開会となりました。
来賓として高槻市市民生活部中村部長代理、橋本紀子・市議会議長、倉橋・高槻市社会福祉協議会会長からもご挨拶いただくと共に、ご多忙の中、平安女学院大子ども教育学部・三木学部長、大阪人間科学大・鶴野学長補佐、今回の事業に助成決定いただいた公益財団法人熊西地域振興財団・熊西代表理事のみなさんもご出席いただきました。
講演会の一部では桃山学院大・金澤ますみ准教授さんから「子どもたちの夕刻を支える場」をテーマにご講演いただきました。
金澤さんからは「子どもの居場所の重要性「「居場所としての重要な要素」「夕刻を支える場の意義」と共に各地の実践事例についても紹介。
講演の最後には、金澤ますみさん、幸重忠孝さんらが制作したCDから「夕刻を支える場のテーマソング」のライブ演奏も。
休憩をはさんで、二部ではWAKWAKとしてスタートさせる「居場所づくり事業構想と事業内容」の説明と共に、参加者への具体的な協力要請をさせていただきました。
講演会は午後4時で終了。
引き続き、4時半からは会場を代えて、幸重忠孝さんがファシリテーターとなってのワークショップを開催しました。
参加者は各班に分かれて、標準世帯月収34万円と相対的貧困世帯月収17万円それぞれでの家計支出を算出。
その後、「夕刻を支える場」で取り組む内容についてのアイデアを各班で出し合いました。
ワークショップには、地元第四中学校の生徒さんの代表も参加。
平安女学院大・三木学部長、大阪人間科学大鶴野学長補佐はじめ学生さんも住民のみなさんと一緒に参加して若い世代の感覚もいろんなアイデアに発展。
「お誕生会」「お泊り会」「映画会」「カラオケ大会」「しゃべり場」など様々なアイデアがふくらみ、最後に、模造紙に貼られた各班のアイデアに参加者全員で投票しました。
ワークショップは午後6時に終了。
ご多忙の中、講演会にご参加いただいたみなさん、ワークショップまで残っていただいたみなさん、そしてご講演いただいた金澤ますみさんと幸重忠孝さん、取材のマスコミのみなさん、そして関係者のみなさんに厚く御礼申し上げます。
29日(木)のプレ子ども食堂、そして新年度からの「夕刻を支える場」が子どもたちの未来を切り開く場となるように決意を新たにさせていただきました。
本当にありがとうございました。
昨年の10月からの研修に引き続き、年を明けて1月14日(土)の10時~16時は、児童養護施設スタッフ研修の第5回目でした。
「子どもたちの行動の背景に寄り添うために」をコンセプトに新年を迎え2名の大学生を追加し今年の研修はスタートしました。
午前は、チームビルディングをねらいに新しいメンバーともスタッフ同士がかかわりあうことをゲームを通して行いました。
そして、午後からは当日、子ども達に提案する遊びをグループごとに分かれて練った後、プレゼン発表。また、当日に向けて、①子どもたちと関わるうえで大切にしたいこと ②スタッフと関わるうえで大切にしたいことを一人一人がまとめ全体で分かち合いを行いこの日の研修を終えました。
次回は、初の泊まりプログラム、そして、次の日にはいよいよ子どもたちを迎えます。
今回は雨が降らずになんとか実施できるよう祈ります!!
この土曜日(12月17日)は、十三・シアターセブンで行われた淀川ダイバーシテイ映画祭シンポジウムにお招きいただきました。
テーマは「排除と多様性ー世界と通底する部落問題」
シンポジウムは部落問題をテーマに映画を撮り続けている田中幸夫監督が進行。
田中監督作品に登場した坂田かおり(米子市女性部)さん、川口泰司(山口県人権啓発センター)とともにパネリストとして参加しました。
映画撮影時のエピソードや現在の部落問題、最近国会で法律が通過した部落差別解消法のこと、これからの展望などなどそれぞれにさまざまな切り口からのお話をさせていただき、2時間半があっという間に過ぎました。
シアターセブンでは、23日まで「部落」映画特集と「さとにきたええやん」を引き続き上映中です。
実は、今回上映いただいた作品「風の人になりたい」の完成は10年前。
その後、「土の人」として地域に根を張り(2008年~2016年)、そして、今あらたに独立して社会的包摂のまちづくりを「土に根づきながら風の人」として生きることを選択。
その絶妙なタイミングでの必然のめぐりあわせに感謝しつつ当日を迎えました。
今回のテーマはダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂)。これから目指す方向性そのものです。
このようなきっかけをいただけたことに本当に感謝です。また、今回出会えた方々、お忙しい中、ご参加いただいた日ごろお世話になっている方々もほんとうにありがとうございました。
昨日は先進的なまちづくりをされている箕面北芝地区にお招き頂きました。
同世代の人たちがパネラーで、普段同世代の同じような状況の人たちの話を聞くことがないのでかなり刺激になりました。
そのあとは懇親会、つねに新しいことを仕掛けようとする人たちと出会うのはかなり刺激を頂きます。
同世代が少ない中で活動している今、こうして違うフィールドで同じ思いを持っている人たちとの出会いは次に進む大きな力をいただけます。
お招き頂きありがとうございました。
アメリカ先住民ラコタ族の地への旅の非日常の部分をまとめている裏サウスダコタの風シリーズ。
今年はサンダンスの初年度ということもあり、44エピソードになりましたが、ブログでのUPが無事に終了しました。まとめて読みたい方、マニアックですが笑 ぜひご覧ください。
〇スタートから読む(http://rainbowmaking.blog3.fc2.com/blog-entry-1314.html)
〇最後から読む(http://rainbowmaking.blog3.fc2.com/blog-entry-1360.html)
11月27日(日)は児童養護施設の子ども達対象のプログラムの当日の予定でしたが雨のためスタッフ研修に切り換え。
・人とのかかわり方についての学びが沢山ありました。また、将来、教師を目指しているのですが、指導者の立場に立った時にも役立てることができることが沢山ありました。声の掛け方や態度、グループワークのまわし方など。コミュニケーション、人間関係の形成に役立てられるようなプログラムになっていた。
・コミュニケーションについて学ぶことが多く生活の場面や教育の場で活かせると思いました。またワークを多く行ってくれているので、「個」のみっでなくグループへのかかわり方も学びました。
・とてもたのしく、メンバーのみんながあたたかくてうちとけやすかった。
・たくさんの人と関わることができてよかったと思いました。人とのかかわりはとても大切だと感じました。
・普段出会えない人と出会えた、仲良くなれた。たくさんのことを学べた。
・楽しみにながら、人間関係を深めることができたから。
・いろんな人たちと関われた!年齢も男女も学校もいろいろでたのしかった!
・初めてだったけど楽しめたからめっちゃ満足です。
・人から優しくしてもらえることの嬉しさ。もっと積極的に関わることの大切さ。
・このプログラムに参加してよかったです。このような機会(自分自身もワークに参加したり)というのが無いので、とても貴重な体験をさせていただきました。
・本当に楽しい!!
・今年で学年がおわりで来年参加できないのがかなしい。
・いろんな人たちとかかわること!そのことで視野が広がったり新しい気づいがある!
などなどたくさんの声をいただきました。今回あつまってくれたメンバーは多様な人たちの集まりでこのような設定がなければ先ずもって出会わないメンバーの集り。だからこそ、多くの出逢いや気づきが生まれています。
このメンバーにて、子ども達をあたたかく受け入れていけたらと思っています。
昨日の夕方からは児童養護施設のプログラムのためのスタッフ研修の3回目。
先日の11月13日(日)に引き続き、23日(祝)の10時~16時は、児童養護施設スタッフ研修の第2回目でした。
「子どもたちの行動の背景に寄り添うために」をコンセプトに第2回目の午前は、チームビルディングをねらいに1回目の研修よりもさらにスタッフ同士がかかわりあうことをゲームを通して行いました。
そして、午後からは自然体験活動当日のねらいや流れ、それぞれのスタッフの役割の打ち合わせを行いました。また、当日、子ども達に提案する遊びをグループごとに分かれて練った後、プレゼン発表も行いました。
次回は、25日の夕方、児童養護施設の職員さんにお越しいただき、顔合わせと子どもたちの背景にあるものをオリエンテーションしていただきます。
当日はいよいよ週末、雨が心配ですがなんとか実施できるよう祈ります!!
11月13日(日)から8年目となる児童養護施設スタッフ研修がスタートしました。
今年度は、うれしいことにボランティアスタッフとして20人弱の大学生はじめ社会人のひとたちがスタッフとして集まってくれました。
メンバーは、社会福祉士、教員、養護教諭、保育志望の学生からすでに福祉施設で働く人、インドへの留学経験者、フィリピンの孤児院で働いてきた経歴のある人までさまざま。
13日はその第一回目、「子どもたちの行動の背景に寄り添うために」をコンセプトに初めて出会ったメンバー同士のチームビルディングと子どもたちの背景にあるものの講義を行いました。
そして、今日の午前中は今施設の職員さんと当日に向けた打ち合わせ。
今年度のライフワークとしての施設のプログラムがスタートしました!!次回は23日、3回に及ぶスタッフ研修ののちに本番を迎えます。
よどがわダイバーシティ映画祭2016にて上映、シンポジストで出演します!!
“多様性は強さ”、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性を受け入れる社会へ)をテーマに、よどがわダイバーシティ映画祭2016において以前に渡米の様子を取材&DVDとして映像化していただいた出演作品(グローカルに生きるシリーズVol.1『風の人になりたい』 岡本工介 アメリカ編 2007年12月完成)を来る12月17日(土)から23日(金)まで十三のシアターセブンにて上映していただけることになりました。
また、その初日12月17日(土)14時から、シンポジウムとして田中監督、坂田かおりさん、川口泰司さんとともにお招きいただくことになりました。
この作品「風の人になりたい」の完成は10年前。
その後、「土の人」として地域に根を張り(2008年~2016年)、そして、今あらたに独立して社会的包摂のまちづくりを「土に根づきながら風の人」として生きることを選択。
その絶妙なタイミングでの必然のめぐりあわせに感謝しつつ当日を迎えたいと思っています。
テーマはダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂)。これから目指す方向性そのものです。
みなさま、ぜひぜひお越しください。(拡散大歓迎)
以下、ちらしです。
今年で8年目となる児童養護施設の子どもたち対象の自然体験活動に関わるスタッフを募集します。
この研修は将来、学校や養護施設、福祉施設など教育や福祉関係などの対人援助職を目指す学生を対象に研修や児童養護施設の児童とのかかわりの実践を通して、虐待や発達障がいに対するより深い理解と課題をもつ子ども達のエンパワメントを支援する実践力を育むため研修です。
◆日時:●児童養護施設の子どもたち対象自然体験活動(秋)
・11月27日(日)11時 ~17時
●スタッフ研修
①11月13日(日)10時 ~16時
②11月23日(祝)10時 ~16時
③11月25日(金)18時半 ~20時半
●児童養護施設の子どもたち対象自然体験活動(冬)
・2月26日(日)11時 ~17時
●スタッフ研修
①2月12日(日)10時 ~16時
◆場所:高槻市立富田青少年交流センター及び市立摂津峡青少年キャンプ場(予定)
◆対象:将来、保育士や学校教員や児童養護施設、福祉施設の職員など教育・対人援助職を目指す学生等
◆募集人数:10名程度 ※ただし、原則として上記の研修を全日程参加できる方。
◆参加費:無料
◆募集期間:10月3日(月)~10月31日(月)メールもしくはTELにて
◆企画・運営・進行:大阪人間科学大学社会福祉学科 非常勤講師 岡本 工介
◆主催:一般社団法人タウンスペースWAKWAK
◆申込&問合:一般社団法人タウンスペースWAKWAK
TEL:072-693-9005 FAX:072-693-9005
E-mail:jinken@ba.wakwak.com
※詳しくはちらしをご覧ください。
◆過去の活動の様子はこちらから
この事業は、平成28年度子どもゆめ基金助成金の助成事業です。
この度、解放出版社の方からコラム寄稿のお話をいただき、地域で行っている学習支援活動について寄稿させていただきました。
大切にしたいのは、根っこを大切にして広げていくこと(社会的包摂)。
機会をいただいたことに感謝です。
◆地域・学校の連携で創るセーフティネット◆
〈『部落解放』2016年8月号掲載〉
岡本工介
二〇代前半、自らの育った被差別部落から飛び立ち、アメリカ先住民居留区、黒人公民権運動の地など十数年にわたってさまざまな場を放浪し、学んだことは数多くあった。
「マイノリティには社会の縮図としてさまざまな課題がいち早く、深刻に、継続して起こる」ということが共通して見えたことだった。
そして、大阪府高槻市から啓発業務を企画運営する前職を経て、独立。ふるさとに根づいて活動を始めるときに描いたのは、いち早く起こる課題に着手すること。それが社会全体の課題となったとき、解決の一助となれるという発想だった。
次のビジョンとして描いたのは、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)を地域に創造すること。具体的にはさまざまな背景をもつ人たちを支えるセーフティネットの仕組みを創ることだった。
その一つの例を挙げようと思う。地域では、中学校区を対象に学習支援「わんぴーす」という活動を行っている。この活動は次の三つの柱からなる。①生活困窮世帯や家庭困難層の中学生を対象に、学習支援を行うことで低学力の克服と地域における「貧困の連鎖」を防止する。②学習支援教室を毎週二回通年開催することで、学力面のつまずきや課題の克服、生活規律の向上と学習習慣の確立を推進する。③進学意欲の向上と進路相談について親支援もあわせて行う。「わんぴーす」は、小・中学校や教育相談を行う富田青少年交流センターと連携し、一般社団法人タウンスペースWAKWAKが実施主体となった事業である。参加する中学生は、学校の一斉授業の勉強についていけない子、支援学級に入級している子、ひとり親家庭や虐待のケースにいたる子と多様で、被差別部落のみならずさまざまな背景を持つ子どもである。地域の学校に長年携わられ、退職されたベテランの先生方や、大学生が講師としてかかわっている。また、支援を充実するため、保護者の方に個人情報共有の理解を得て、関係機関と定期的に連携を行っている。
日々がドラマの連続ではあるけれど、ある日、印象的なことがあった。
「わんぴーす」の卒業生で晴れて公立高校に入学した子から、N先生に「父親が授業料を払わないと言ってるから学校を退学しなあかん」と泣きながら電話が入った。その情報はすぐに富田青少年交流センターに入り、夕方の「わんぴーす」の時間には中学校の先生方が駆けつけた。学習支援の場は相談の場へと変わり、夜にはその子が通う高校にも話をしに行かれた。次の日には話を聞きつけた小学校の先生が、家庭へフォローに向かい……そんなケースだった。そこで感じたのは、地域が長年培ってきたベースに立った連携のありがたさである。そして「この子をなんとかしたい!」という思いでそれぞれが動いた結果生まれたのが「この地域ならではのセーフティネット」だった。
この地域は被差別部落であるがゆえに、被差別の歴史とさまざまな課題(影の部分)がある。一方で課題が多いからこそ、果敢にチャレンジを行ってきたなかで地域連携のベースが生まれ、人と人とのつながり(光の物語)があり、それはまちづくりの大きな財産となっている。その長年の重みを十分に教えてくれる出来事だった。
(おかもと・こうすけ/平安女学院大学キャンパスソーシャルワーカー・社会福祉士)
21歳からの夢であったアメリカサウスダコタ州ラコタ族の居留区へのツアー構想の実現のため、今回3週間にわたってアメリカ先住民ラコタ族居留区、彼らの伝統的儀式サンダンス、アメリカで最も美しいと言われる国立公園イエローストーン・グランドテトン国立公園への旅に総勢8名で行ってきました。
おかげさまで無事に帰国。
一言では到底言えない濃い濃い旅でした。これから仕事の隙間時間にじわじわとまとめていきます。なにより支えて下さったみなさま、応援頂いたみなさまに感謝です。
そして、来る10月2日(日曜日)にマザーアースエデュケーションさんとコラボしサンダンストーク(報告会)を大阪府高槻市富田にて行います。詳細はまたupしま~す!
興味のある方ならどなたでも大歓迎です。
前作の『サウスダコタの風』に引き続き、2作目の『虹をカタチに』(本)がついに完成いたしました。
前作が「風の人」の物語とするなら、2作目は「土の人」の物語。
郵送も致しますのでお気軽にお問い合わせください。
(E-mail: community-trees@hotmail.co.jp)
『虹をカタチに』著者:岡本工介 <定価 900円>
なお、この本の収益はすべて一般社団法人タウンスペースWAKWAKにおける生活困窮家庭対象の事業や児童養護施設のプログラム等さまざまな課題を持つ子どもたち、人達への社会貢献事業に大切に使わせていただきます。
以下、本文(はじめに)
「この大地に生まれるときに誰もが自分にしかないミッショ ン(使命)をもって生まれてくる。」そうラコタの人たちは言う。
「黒人、白人、黄色人種、アメリカ先住民、動物、木々、虫 たち・・・・ あらゆる生命がほほ笑みながら手をつないで ダンスをしている。」
4年目を迎えたアメリカ先住民であるラコタ族の伝統的な 儀式であるビジョンクエストの2日目の晩に、そんな象徴的 な夢を見た。 それは、これまでの人生で経験してきた多くの出来事の意 味、これから僕が描くもの、そんな生きる目的を、象徴的かつ明確に教える意味深い夢だった。
この本では、さまざまな視点から綴っているが、これらのことはすべてその夢 ( 虹のビジョン ) に集約される。
第1章『続サウスダコタの風』では、ラコタ族の居留区で の体験のエッセー集である前作『サウスダコタの風 』の続編 として、ラコタ族の伝統的儀式などの非日常の体験を通して、虹のビジョンを得るまでの道のりをつづっている。
第2章『虹をカタチに』では、ラコタ族の居留区やアメリ カ南部の黒人公民権運動の指導者キング牧師のルーツへの旅 や出会いを通しての体験や、旅を通じて振り返った日常のまちづくりで感じていることをつづっている。
第3章『土に育まれた物語』では、自分のルーツや大切に するものが何なのかという自分自身のストーリーをまとめ、第4章『風に育まれた物語』では、世界に出て体験したことの学びをまとめている。これらはすべて相互に関わりあっている。
今作は、虹のビジョンをカタチ(具現化)にすること、つまり、 差別や偏見を超え、人と人がどうすれば手をつないでいける のか? そのことを実体験や旅での経験を通してまとめたものである。
5月31日(火)の17時半から赤大路小学校で行われた第1回ゆめみらい塾へお招きいただきました。
今回の対象は、高槻市立第四中学校区の小学校、中学校の若手の先生方。各校の中心となる若手のサポーターの先生が中心となって企画してくださった研修です。放課後にもかかわらず自主参加ということもあり、モチベーションの高さが印象的でした。
今回は4回シリーズの第1回目、「同和教育から‟根っこ“を大切にしたインクルージョン教育へ」というテーマでお話をさせていただきました。実は、このテーマは初のお披露目。これまでの人権まちづくりにおける社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)の考えを教育分野へ、かつこれまで校区が大切に培ってきた教育とリンクさせながら資料を作成し、お話をさせていただきました。
参加された先生方からは
・「迷いながら悩みながらも進んでいく」という言葉は、すごく勇気を与えてくれる言葉だと思った。自分の人間性をどれだけ出せるか、自分が試されたときに、自分の飾らない本当の思いをどれだけ伝えられるかが、教師という立場で子どもとかかわる以上大事にしたいし、大事にしないといけない思いだと思った。
・今まで自分自身が、様々な子どもと関わってきた中で何度本気で向き合ってきただろう・・・と振り返る良い機会になりました。教師という職業がこどものこれから先(未来、将来)に大きくつながる仕事だなと改めて感じました。
・目の前のクラスや学年の子どものことを頭に浮かべながら聞いていました。課題もそれぞれでその出し方も様々なという中で、その子たちにどうかかわっていくかということが自分の中のテーマになりました。表面だけでなく見えにくいところものぞいてつながっていきたいです。
・学び続ける教師であること、まよいながらも進み続けられる教師であること、人としてぶつかっていける教師であることを大切にしたいです。今日も力の湧いてくるお話をありがとうございました。
・自分自身、教師としての人間性を向上させ続けるため、こども一人一人を「ひとり」「ひとり」見つめながら育てるためこのような学習の機会は本当に大切だと思いました。‟人間性、知識、技術のバランスのとれた木。私は知識や技術を身につけることばからにあせってしまっているような気がしました。改めて人間性の部分を豊かにしていかなければ位と思いました。
・傷つける、大変、しんどい、生きにくさをつくっているのは人、でもそれを変えていくのも人なんだと思いました。「しかたない」「あの子はね」「大変やな」で終わってないか?あの子の根っこを見ているのかな?見えるところ、見えることで終わっていないか。こどっもたちを育てる、見守る、成長、未来に関わっていることを一人の人としてむきあっていきたいと思います。
今回は地元ということで改めて参加された先生方とともに創りたいものを考えました。私自身がこの地域で創造したい次のビジョンは、学校、地域、公的機関、家庭が連携して様々なバックボーンを持つ人たちを支えるセーフティネット(トランポリンの機能をする地域)を創ることです。そのトランポリンの持ち手の一人になろうとするときは、日々試行錯誤の連続です。
その一つの例として、研修の最後に先日の富田物語に参加いただいた先生のご感想、「今ちょうどとても気になる子どものことが頭にあって、お話を聞きながら「あの子にできることは何だろう?」と考えながら、思わず話とは関係のないような「自分メモ」を書いている自分がいました。自分にできることを持てる力で返していきたいというのが一番の思いです。まよいながら進んでいきたいと思います。」を紹介させていただきました。
そして、もう一つの例として社会福祉士を取得するためのスクーリングで自分自身励みになったベテランの先生の言葉、「クライアントは一人一人違っている。だから、どれほどケースを経ても常にクライアントにとってそれが本当に一番いい支援だったのかと悩みながらも歩んでいく。」という言葉を紹介させていただきました。
この間の連携によって、教員、社会福祉士、専門職として分野は違っても「この子にできることはなんなのか?」というところで連携していくことができることを感じています。
そして、悩みながら一歩一歩進んでいくことがしいては自分自身の人間性も高めていくための経験になるのだろうと思います。
また、昨年、今年度と、母校の小、中学校にそれぞれ研修によんでいただき、今回は場所が校区の隣接の小学校で、実践とビジョンや思いを共有することで役割を超えて人としてつながっていける面白さと機関としても連携してできる可能性がぐん!!と伸びることの喜びも感じています。
そのための貴重な機会をいただき感謝感謝です
お忙しい中ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。